2024年2月21日に行われたニンテンドーダイレクトで大トリを飾った「FOREVER BLUE LUMINOUS」。
15年前に前作「FOREVER BLUE 海の呼び声」をプレイした時から同作に心を奪われ続編を待ち望んでいた私は感無量だった。その一方で、トリを飾りながらもマイナーな本シリーズをどのようなゲームか知らない方も多いだろう。そこで今回は「FOREVER BLUE」シリーズの魅力を詳しく解説する。
唯一無二の海洋探索アドベンチャー
ここ10年ほどで発売されたゲームの中でも、ダイビングに焦点を当てた作品はいくつか存在する。
例えば、「ABZU」や「Beyond Blue」、「サブノーティカ」などはどれも完成度が高く評判の良い作品だ。しかし、「ABZU」や「Beyond Blue」はインディーズゲームなだけあってボリュームが控えめで、「サブノーティカ」はダイビングよりもサバイバルに重きを置いた作品である。そのため、純粋なダイビングゲームをじっくりと楽しみたい人が満足できるゲームは少なかった。
では、「フォーエバーブルー」はこれらのゲームとはどう異なるのだろうか。
「フォーエバーブルー」ではサンゴ礁やエーゲ海、紅海といった有名なダイビングスポットのほか、ときには南極や北極、淡水や深海を探索することができ、インディーズゲームと比べて多種多様な生物に出会うことができる。
また、あくまでダイビングアドベンチャーがテーマであるため、「サブノーティカ」と異なりサバイバル要素が求められたり架空の生物が多く登場するわけでもない。
つまるところ、ここ10年程はダイビングゲームとしてここまで硬派でボリュームがある作品は登場しなかったのである。
ちなみに、ダイビングゲームと言うと「アクアノートの休日」や「AQUANAUT’S HOLIDAY」といった作品もあるが、これらはかなり昔の作品なため今となっては手を出しづらい。(※後者はPSゲームカタログに対応している。)
では、「フォーエバーブルー」はどうかと言うと、1作目・2作目ともにwiiの作品であり、こちらも今プレイするには敷居が高かった。
以上の理由から純粋なダイビングゲームファンには長らく住処がなかったわけだ。そこで、15年ぶりにようやく納得できる新作が発表されたということで感無量となるのもわかっていただけただろう。
FOREVER BLUE LUMINOUSはどうなる?
LUMINOUSでは、入るたびに姿を変える”ベールド海”と呼ばれる不思議な海域が舞台になるようだ。
前作までのように世界各地の海域を訪れることは無くなってしまったが、現時点でサンゴ礁や大海、海底遺跡、深海といった様々な海域が確認されているため、他にもどのようなロケーションがあるかが楽しみだ。
多種多様な生物との触れ合い
前作「フォーエバーブルー 海の呼び声」には352種の生物が登場した。
これには魚類のほかにイルカやアザラシなどの哺乳類、ワニのような爬虫類、ペンギンのような鳥類も含まれており、これらすべての種ごとに豆知識を読むことができ、多種多様な生物との出会いは驚きと感動の連続だった。
気になる生物を見つけたら、エサを与えたり撫でてスキンシップをとったりしてみよう。イルカのような人懐っこい生物の中には、仲良くなってともに旅をしてくれる種もいる。
一方、海には弱っている生物や危険な生物も存在する。そのような生物に出会ったときは「パルサー」という装備を使って治療したり沈静化したりするとよい。サメのような人間を襲う生物は撃退できなければ攻撃されて多量のエアを消費してしまう。パルサーを使って生物を治療したり、危険生物を無暗に傷付けずに回避したりするのもダイバーの心得ということだ。
また、特別な条件下や限られた生息地でのみで遭遇することができるレジェンド生物という生物も存在する。レジェンド生物には真っ黒なマンタや青いクリオネ、巨大なイリエワニなどがおり、体色や大きさなどレジェンドたる所以は様々だが、ダイビング中に出会えた時は興奮すること間違いない。
FOREVER BLUE LUMINOUSはどうなる?
LUMINOUSには前作の約1.5倍となる500種類以上の生物が登場する。Wiiの頃とは格段に高画質となったNintendo Switchで、目の前を泳ぐ生物を観察するのが待ち遠しい。
また、今作にもレジェンド生物が登場するようでPVでは超巨大な白色の熱帯魚のような生物が確認できた。さらに、モササウルスといった絶滅したはずの古生物なども登場するとのことだがパルサーで撃退できる気はしない・・・。
海底に沈んだ未知の文明
フォーエバーブルーは単なるダイビングゲームではなく、海底に沈んだ文明を探るアドベンチャーゲームでもある。前作では環太平洋にまつわる「竜の歌」という伝説の正体を明かすために、世界中の海域や真っ暗な深海へと足を、いや、フィンを進めたものだ。
ネタバレ防止のために深くは語らないが「竜の歌」の正体はとても驚きで、15年経った今でも非常に美しい物語であったのを覚えている。
海の謎に迫るストーリーの他にもいわゆるサブクエストのようなものもあり、登場人物や海の生き物に関する知識を深掘りする要素もある。また、センサーを使いながら水中に眠る財宝を見つけ出す”サルベージ”も可能で、収集した財宝からは海に関するさらなる秘密を知ることができた。
FOREVER BLUE LUMINOUSはどうなる?
LUMINOUSの詳細なストーリーは分かっていないが、海底遺跡があることは明かされている。
本シリーズの海底遺跡や深海はその構造や生息する生物から危険度が高いが、今作ではオンラインで大勢のダイバーとともに探索することができるため心強い。
もちろん、敵対生物やエア不足といった危険による緊張感のあるダイビングを求める方はソロで潜るのもよい。私も待望の最新作をまずは一人でじっくり満喫したい。
海の楽しみ方はダイビングだけではない
フォーエバーブルーにはダイビング以外にも様々なコンテンツがある。
例えば、ダイビング中に出会ったイルカにエサをあげたりスキンシップをとったりすると仲間にすることができる。仲間になったイルカにはライドすることで海中を素早く泳ぐことができるほか、拠点でトレーニングをして芸を覚えさせることもできた。
また、ストーリーを進めると水族館のプロデューサーとして生物を自由に展示できる。水族館の経営により来場客から報酬を得ることはもちろん、水族館の中を歩いたり大水槽の中を泳いだりして好きなだけお気に入りの生物と触れ合うことができる。
また、水族館以外にもプライベートリーフではサンゴやアイテムを配置することで自分だけのサンゴ礁を設計できる。
以上のように、海や魚に関する様々なコンテンツ揃っている点も本作がプレイヤーから愛され、長年続編が待ち望まれていた理由の一つだろう。
FOREVER BLUE LUMINOUSはどうなる?
ダイビング以外のコンテンツはまだ明らかになっておらず、サルベージや水族館などのコンテンツが全て引き継がれることは難しいかもしれない。しかし、前作で調教して乗ることができた”マイルカ”という種のイルカが登場していたため、ライドやトレーニング要素はあるかもしれない。
まとめ
今回は「フォーエバーブルーシリーズ」の魅力を紹介した。長年のファンもシリーズ未経験の方も、最新作の発売がより楽しみになってくれていたら嬉しい。
また、日本の大手ゲームメディア「IGN JAPAN」の有名ライター クラベ・エスラ氏も本シリーズのファンのようでこちらの動画で感想を話されていたが、同じファンとして非常に共感できる内容だったためこちらも参考にしてほしい。
15年という歳月を経て再び動き出したダイビングアドベンチャーゲーム。その最新作となる「フォーエバーブルー ルミナス」はNINTENDO SWITCHで5月2日に発売予定だ。
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